こんにちは、低身長トレーニーのサクパンです。
最近筋トレを始めた同僚と私の会話を紹介します。

子育てしてるから、なかな
か筋トレ時間をとれないよ。

筋トレは週2日でもトレー
ニング効果が見込まれるよ!

胸トレの日と背中トレの日
に分けると、どちらも週1
回ずつになっちゃうよ?

そういう場合は、軽い重量
で1日に胸と背中をトレー
ニングするといいよ!
その分、各部位の総負荷量
は、胸トレの日と背中トレ
の日に分けた時の総負荷量
と同じ重量を扱ってね。
皆さんは筋肥大のトレーニングメニューと筋出力を上げるトレーニングメニューの内容はどのように組んでいますか?
よく言われているのは、
筋肥大=マックス重量の80%の重さで8~12回のレップ数で行う。
筋出力=マックス重量の90%以上の重さで3~5回のレップ数で行う。
ですよね。
これはアメリカのスポーツ医学会が「筋肥大には高強度トレーニングが有効であると」と発表したことで広まりました。
このことと同時に、マックス重量の70%以上の重さで、筋トレ初心者は8~12レップ、経験者は10~12レップで行うことも推奨しています。
しかし、近年では低重量の重さでも、ある条件を満たせば筋肥大が見込めることが分かっています。
そこで、この記事で分かること
トレーニングの総負荷量を考えて、自分に合った筋肥大、
筋出力のメニューを作ることができる。
筋肥大の効果は総負荷量。筋出力の効果は神経活動の適応で決まります。
この記事を最後まで読んで、目的に合ったトレーニングメニューを組んでみて下さい。
サイズの原則

筋肉の収縮には、数十本の筋繊維を動かす小さな運動単位と数百から数千本の筋繊維を動かす大きな運動単位があります。
小さな運動単位は低重量を扱う時に優先的に使われ、大きな運動単位は高重量を使う時に優先的に使われるのです。
この、扱う重量によって使われる筋繊維の量が変わることを「サイズの原則」と言いいます。

軽い重量を扱う時は、最小
限の筋肉を使って動かしま
す。だから、低重量は筋肥
大に効果がないんじゃない
かと思われてきたのです。
サイズの原則にのっとって、扱う重量によって使われる筋繊維の数が変わるということが広がり、今でも常識となっている、
筋肥大=マックス重量の80%の重さで8~12回のレップ数で行う。
筋出力=マックス重量の90%以上の重さで3~5回のレップ数で行う。
という、トレーニングメニューが決められてしまいました。
しかし最新の研究で、低重量でも疲労困憊までトレーニングを行うことで、小さな運動単位を大きな運動単位がカバーすることが分かり、
これを運動単位のサイクルといい、筋肥大の常識は扱う重量から、トレーニングの総負荷量に変わりました。
総負荷量とは?

総負荷量をアームカールで説明します。
普段、アームカールを片腕10kgずつ、合計20kgで10回の4セット行うとします。
すると、総負荷量は
20kg×10回×4=800kg
となります。
これを軽い重さ、片腕5kgずつ両腕の合計10kgを16回の5セット行うと同じ総負荷量になります。
10kg×16回×5=800kg
低重量でトレーニングを行うと、あまり筋肥大が見込まれない遅筋が発達し、筋肥大する速筋の発達は後回しになってしまうと言うのは、
上記の方法と同じ総負荷量のメニューで行えば、疲労した小さな運動単位の遅筋を大きな運動単位の速筋がサポートして筋肥大していくことになります。

軽い重量で行うと、可動域
を広げることができ、多く
の筋繊維を動かすことがで
きます。
筋出力に必要な神経活動の適応

脳には無数の神経回路があり、今までできなかった動きを繰り返し行うことで、神経回路が必要な回路を覚え、時には回路を増やし、
挙げられなかった重量が扱えるようになります。
これが神経活動の適応です。
神経活動の適応を筋出力に生かすためには、同じタイミングで大きな運動単位を動かす必要があり、これを運動単位の動員と運動単位の同期といいます。
そして、高重量トレーニングを行うことで、同じタイミングで大きな運動単位が動き、高い筋出力を出し神経活動の発火頻度を高めます。

人間は、体験すればするほ
ど、覚えていく生き物です。
これをもとに行った研究内容がこちら。
・マックス重量の80%以上の高強度でトレーニングを行うグループ
・マックス重量の80%未満の中低強度を行うグループ
上記のメニューで6週間における、筋出力の研究を行った結果、高強度のトレーニングを行ったグループがより筋出力の効果が認められました。
現代のスポーツ科学でも今回の結果が認められ、筋出力には高強度のトレーニングが望ましいとされています。
トレーニングの頻度は?

世界で初めておこなわれた、筋肥大の効果と週単位のトレーニング頻度の研究結果によると。
週1日のトレーニングでは効果がない
週2日で筋肥大の効果が得られた
週3日でも同様の効果が得られた
という結果になり、この研究をもとにトレーニング頻度を週3回のグループと週6回のグルーブに分け
週の総負荷量を同じにしてスクワット、デッドリフト、ベンチプレスを行わせたところ、両グループとも筋肥大の効果が出たものの、有意義な差がありませんでした。
この結果をもとに筋肥大の週単位の総負荷量は同じで週の頻度を変えた研究を行った結果、週の総負荷量が同じ場合、頻度を変えても筋肥大効果には有意義な差はありませんでした。
上記の結果をまとめると
筋肥大のトレーニング頻度は週2日以上行い、
週単位の総負荷量を調整することでトレーニング効果が得られることになります。

トレーニング時間が取れな
い週は、普段の1週間分の
トレーニング総負荷量と同
じ総負荷量で週2日以上行
えば問題ないです。
また、調子が悪い日はトレ
ーニングを軽めにして、そ
の分、調子がいい日にトレ
ーニングメニューの量を増
やすなどの調節もできます。
トレーニング週2日の組み方

しかし、週2回は筋トレができたとしても、メインで鍛える部位は胸、背中、脚の3つです。
1日を1つの部位だけ鍛えてしまうと、結局各部位は週1回鍛えることになり、1週間以上のトレーニング間隔があいてしまう部位も出できます。
そこで、私がおすすめするのが、胸と背中を同じ日に鍛えて、脚はランニングで鍛えることです。
胸トレと背中トレのメニュー

胸トレと背中トレはそれぞれ3~4種目の3セットずつ行います。
胸トレはベンチプレスまたはスミスマシンをメイン種目(初めに行うメニュー)。
背中トレは懸垂(ラットプルでもOKです。)またはデッドリフトをメイン種目。

ベンチプレスをメイン種目
にするときは、懸垂をスミ
スマシンをメイン種目にす
るときはデッドリフトを行
うと、重量のバランスがと
れて、トレーニングに集中
できます。
今回は、筋肥大と筋出力をどちらも狙った、レップ数とセット数にしていますが、総負荷量を考えて、重量を軽く設定し、レップ数とセット数を増やすことで、
トレーニング時の疲労と関節へのダメージを軽減できます。
ご自身に合った方法でメニューを組んでみて下さい。
胸トレのメニュー

ベンチプレスがメイン種目の時
ベンチプレス
・マックス重量の80%~90%の重量で6~8レップ×3セット
インクラインダンベルプレス
・8~10レップできる重量×3セット
インクラインダンベルフライ
・8~10レップできる重量×3セット
ケーブルクロスオーバー
・10~12レップできる重量×3セット
スミスマシンがメイン種目の時
インクラインスミス
・10~12レップできる重量×3セット
インクラインダンベルプレス
・8~10レップできる重量×3セット
チェストプレス
・8~10レップできる重量×3セット
ケーブルクロスオーバー
・10~12レップできる重量×3セット
背中トレのメニュー

懸垂(ラットプルでもOK)がメイン種目の時
懸垂(ラットプル)
・10~20回できる重量×3セット
ハイロー
・10~12回できる重量×3セット
シーテッドロー
・10~12回できる重量×3セット
ケーブルプルオーバー
・10~12回できる重量×3セット
デッドリフトがメイン種目の時
デッドリフト
・マックス重量の80%~90%の重量を6~8レップ×3セット
ラットプル
・10~12回できる重量×3セット
ハイロー
・10~12回できる重量×3セット
シーテッドロー
・10~12回できる重量×3セット

筋トレ時間が土日しか確保
できない人は、胸の日と背
中の日に分けて行ってもか
まわないと私は考えます。
重量の伸び悩み、筋肥大の
低下を著しく感じたら、筋
トレの日数を増やすか悩め
ばいいんです。
ランニングメニュー

脚トレの代わりにランニングを行うのは、自分よりも身長が大きい人や体重が重い人とは違う土俵に立ち、マッチョでも走れるを体現したい私の考えが盛り込まれています。
正直、脚トレをやりたい人は、1日に全身の筋トレを行っても問題ありません。
ただ、低身長男子である私が、低身長男子に対して、自分よりも大きい人にトレーニングで勝つための方法を述べている程度と思って、参考にしてください。
閾値(いきち)トレーニング
少ししゃべるのがきついなと思うスピードで20分間のランニング。
速さは1500mの平均スピードのマイナス4~5kmで設定しましょう。

私の場合、1500mを時
速18kmで走るので、閾
値トレーニング時のスピー
ドは時速14~15kmに
設定します。
インターバルトレーニング
800m×2+400m×1
又は
800m×3
又は
400m×5

スピードは1500mを走
る速さと同じ速さに設定。
休憩は約1分20秒。
400m×5の場合は40
秒~1分休憩しましょう。
まとめ
今までは、サイズの原則の考えから、小さな筋肉は軽い重さで活性化され、大きな筋肉は重い重さで活性化されると思われてきました。
しかし、近年の研究では軽い重さでも、重い重さで行った時と同じ総負荷量で行えば筋肥大が見込まれることが分かっています。
これは、けがのリスクを大幅に下げられ、ボディーメイクをメインとしている方や筋トレ初心者の方にとって有益な研究結果となりました。
また、週の総負荷量が同じであれば、ジムに行く回数を最低2日にできることも研究で分かっています。
平日忙しい人は、土日の筋トレで十分筋肉の成長が見込めます。
ただ、筋トレをしているとけがのリスクはどうしても避けられません。
特に、スクワッド、デッドリフト、ベンチプレスは多関節運動なので、関節へのダメージが抜けきらず、パフォーマンスが下がっていく可能性をふまえて
筋トレは正しいフォームで行いましょう。
今回は以上になります。
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