こんにちは、低身長トレーニーのサクパンです。
最近、友達のトレーニー女性がこんなことを言っていました。

懸垂ができるようになりたい。
トレーニーでも懸垂ができない人や、できるけど数回しかできない人が多いです。
私も筋トレ初心者の頃は、まったく懸垂ができなくて、背中のトレーニング種目が乏しかったし、背中もペラペラ。
しかし、懸垂を練習することで、今では連続20回を5セット行うことができるようになりました。
懸垂ができるようになるポイントは肩甲骨を動かせるようになることと、体を引き上げる力の使い方を覚えること。
背中の筋肉は自分で見ることができない分、トレーニング感覚もつかみずらいので、
この記事を読むことで、
懸垂時に使う筋肉の動きと力の入れ方を体に意識させ、きれいなフォームで懸垂ができるようになることができます。

懸垂の動きは
肩甲骨を寄せ、広背筋を使いながら前腕(握力)に力をいれ、体を引き込み、
最後に三頭筋を使って体を引き上げるトレーニングです。
懸垂ができない人の多くは、初めの肩甲骨を寄せることができていません。
ここでチャックです。
みなさんは、肩甲骨を片方ずつ動かすことができますか?
(写真)
肩甲骨を動かす神経がつながっていいないと、懸垂を行う時も、広背筋の使い方が分からず、
腕だけで引こうとしても上がらないのです。
肩甲骨の動かし方
ステップ1~肩甲骨を寄せる
まず、鏡を見ながら肩甲骨を背中の中央に寄せる練習をしてください。
この時、肩から寄せるのではなく肩甲骨から寄せる。
肩甲骨をしっかり寄せようとすると、肩甲骨が下に動き自然とあごを引き、胸を張る状態になります。
これが肩甲骨を寄せている状態。

左右同時に寄せる練習が
できたら、次は片方ずつ
肩甲骨を背中の中央に寄
せる練習を行いましょう。
ステップ2~肩甲骨を片方ずつ上下に動かす
肩甲骨を下に寄せることができたら、次は肩甲骨を片方ずつ上に動かす練習をします。
鏡で自分の体側をみながら、肩ではなく肩甲骨から上に動かせるか確認。
肩甲骨を寄せる→肩甲骨を上げる
をくり返すと徐々にできるようになり、最終的に肩甲骨を左右交互に動かせるようになります。
毎日やるとすぐにマスターできますので、練習あるのみです。

肩甲骨を自由に動かすこと
ができるようになれば、懸
垂の基礎は完成。
あとは体を引く感覚を掴む
だけ。
身体を上に引く感覚を掴む
懸垂は主に背中を使うと思われていますが、結局は前腕(握力)と腕(特に三頭筋)ももすごく使われます。
なので懸垂ができない人や回数が伸びない人は、今ある前腕(握力)と腕の力で自分の体重を引き上げられていません。
でも、勘違いしてほしくないのは、懸垂も動きの中で行う動作なので、自分の体重が、60kgの場合、
60kgをそのまま握力と腕の力で引き上げるのではなく、
前腕(握力)と腕の力をつかって、体を上に引き上げる初動に加速をつけてあげることが必要なのです。
以下でステップごとに紹介します。
すでに懸垂を1回以上できる方は目指せ懸垂10回までスキップして下さい。
ステップ1~ぶら下がる&飛び乗る

まずは、広背筋が伸びる感覚を掴むために、懸垂バーにぶら下がりましょう。
なぜ広背筋を伸ばす必要があるのかというと、背中の筋肉は目で見ることができない分、
筋肉が収縮しているのか、伸びているのかを感じて、背中の筋肉に神経を張り巡らさなければならないから。
バーにぶら下がることで身体が引き伸ばされる感覚、背中の筋肉が使われている感覚を掴むことができます。
次に台を使って懸垂バーに飛び乗ります。
鉄棒で行う人は地面から鉄棒に飛び乗ってください。
何回か行って慣れてきたら、握力と腕の力を使って少し体を引き上げてみましょう。
そうすることで前腕と腕を使って、体を引き上げる懸垂の初動に、加速をに覚えさせることができます。
ステップ2~逆上がりをイメージして体を前後に振る(反動を体に覚えさせる)
次にぶら下がったまま、体を前後に振ってみましょう。

後ろにも振ります


体が後ろに振られ、前に振ろうとする瞬間に握力と腕、腹筋を使って体を引き上げることで、懸垂の初動の動きに遠心力を使うことができます。
逆上がりするイメージで行うといいでしょう。
体を前後に振って、後ろから前に体が振られる時、6時の方向に脚がきた瞬間に
腹筋を使って脚を真上に挙げる、流れで前腕と腕に力を入れて体を引き上げるイメージ。
この時、肩甲骨も寄せながら行うことで広背筋も使いながら、前腕と腕で引くことができます。
このままできるのであれば、胸をバーに近づけます。

また、バーの握り方は、サル手で行うことで握力を使わずに5本の指をひっかける力だけで、長くぶら下がることができます。

ステップ3~バーを引き付けたままキープする
背中と前腕と腕(三頭筋)の力を使っていることを意識させ、さらに背中の収縮を感じるために行います。
胸を張ることでさらに背中に効かせることができます。

3秒~10秒を3セット行うだけでも背中に効きき、前腕と腕の力の入れ方が覚えられます。
特に肩甲骨を寄せることを意識してください。
番外編
二人で補助しながら行う場合
背中の中心を下から真上に押してもらいましょう。

押されている方は、胸をバーに引き付けるイメージで体を引き、押す方は真上に押してあげましょう。
慣れてきたら
目線はバーを見る
胸を張る
目指せ懸垂10回
ここから懸垂が上達するに加えて、背中にしっかり効くメニューを組んできます。
バーの握り方を順手にしてバーをしっかり握るようにしましょう。
そして、反動はつけずにケツの穴を締めてお腹をへこまし胸を張り、肩甲骨を寄せ肩を下げるフォームで垂直にバーを引きます。
ここで大事なのが腕はしっかり伸ばすこと。

肘を曲げたまま行う人がいますが、可動域が短くなることで、回数を稼ぐだけのトレーニングになってしまいます。
握力をあまり使わずに背中の収縮だけを意識したいという考えがあるならばいいですが、
ずっとトレーニングで行っていくのはあまりお勧めしません。
可動域を広く、背中、腕にまんべんなく聞かせるためにも肘は伸ばしましょう。
メニュー
・懸垂1~限界までを5セット
・体をバーに引き付けたままキープをできる限りのタイムで3セット

肩甲骨は寄せることを忘れ
ずに!
・その他
懸垂が1回でもできるようになると懸垂5回はすぐできるようになります。
ただ初めに説明した、体を前後にふって、前に行く力を利用した懸垂(反動)は回数はこなせても背中にあまり効きません。
懸垂はきれいなフォームで行うことで、体をバーに向かって垂直に引き寄せられ、背中の筋肉もしっかり動きます。
しかし、反動を使うと体が弧を描くようにバーを引き付けてしまい、背中の筋肉を使わなくても懸垂ができてしまいます。

反動を使うのはダメではなく、トレーニングのセット中はきれいなフォームで行いながら、
目標回数をこなせない時に反動をつかって体を引き上げ、
バーから離れるときにゆっくり下ろすのを意識するトレーニング(ネガティブトレーニング)で使うようにしましょう。


どうしても握力がもたない人は人差し指を主に使って握っている可能性があります。
すべての筋トレにいえることはバーを握るときは、小指と薬指と中指で握るのが大切。
人差し指は主に腕の外側の筋肉(腕橈骨筋)に力が入るため力を入れやすいですが長くはもちません、
中指と薬指と小指をメインに使うことで腕の内側にある多くの筋肉(前腕)を使い、力を分散することで腕の負担を減らすことが大事です。

懸垂が10回できるように
なれば、背中のトレーニン
グの種目も増え、広背筋の
筋肥大も見込めます。
結論
背中のトレーニングにおいて懸垂は、確実に背中が大きくなり、トレーニング効果もものすごく得られる種目です。
さらに懸垂で覚えた背中の動きは、デッドリフトやベンチプレスにも派生してトレーニング効果をあげることができます。
懸垂を1回できるようになるには
ぶら下がることで、身体が上に引かれる感覚を掴む。
ぶら下がったまま体を前後に振り、前に勢いがつく瞬間に腕を引くトレーニングで、体を引き上げる感覚がつかみやすい。
二人で行う場合は、片方が懸垂している方の背中を下から押してあげ、その際、
押してあげる人は懸垂している方の真下から、肩甲骨の間を真上に押してあげる。
懸垂10回をできるようになるためのメニューは
・懸垂1回~限界までを5セット
・体をバーに引き付けたままキープをできる限りのタイムで3セット
意識することは
・反動はつけずにケツの穴を締めてお腹をへこまし胸を張り、肩甲骨を寄せ肩を下げるフォームで垂直にバーを引きます。
・腕はしっかり伸ばす。
・バーを握るときは、中指、薬指、小指をメインで握る。
この記事を読んで、ぜひ懸垂をマスターし背中をどんどん大きくしていってください。
また、今回紹介したメニューを参考にして、色々な引き上げ方で背中に効く懸垂メニューを取り入れてみて下さい。
コメント